Integralerへの道

まだまだですが、積分マスター即ちインテグラー(Integraler)を目指していきます。私の数学レベルの向上とともにブログのレベルも上げていきたいと思います。

疑問2

昨日は\begin{align}n\end{align}次元球の体積級数を求めましたが、それの数学的な意味するところは一体なんなのでしょう?
なぜ\begin{align}e^{\pi}\end{align}が出てくるのか。謎です。

【やっぱり面白かった】n次元球の体積級数

昨日、私APPINはある数学の予想を立てました。予想といえば、リーマン予想、双子素数予想などが有名ですね。
以下の予想です。


予想.APPIN(2017/11/17)


非負整数\begin{align}n\end{align}に対して、\begin{align}n\end{align}次元球の和をとると、面白そうである。


・・・はい。(笑)


昨日の
parvan.hatenablog.com
では予想の級数\begin{align}\mathcal{V}\end{align}とおきました。ですが訳の分からん級数が出てきて、1日では対処出来ませんでした。

しかし、僕は今日とある関数を見つけちゃいまして、それを使えば綺麗に表せる事が出来たのです。
そのとある関数とは、その名も誤差関数(\begin{align}error\ function\end{align})]」

誤差関数(\begin{align}error\ fuction\end{align})
\begin{align}\operatorname{erf}(x)\stackrel{def.}{=}\frac{2}{\sqrt{\pi}}\int^{x}_{0}e^{-x^2}dx\end{align}

誤差関数は、まさに「誤差」。\begin{align}x\in\mathbb R_{\ge 0}\end{align}、つまり半径の可動範囲で、\begin{align}0\leq \operatorname{erf}(x)\leq 1\end{align}を動きます。

今日はその「誤差」っぷり(誤差っぷりってなんだ)が良くわかります。

本題

命題
\begin{align}\mathcal{V}(R)=e^{\pi R^2}(1+\operatorname{erf}(\sqrt{\pi}R))\end{align}

なんども言いますが、まさに「誤差」って感じがするでしょう。主項\begin{align}e^{\pi R^2}\end{align}に係数\begin{align}1+\operatorname{erf}(\sqrt{\pi}R)\end{align}がついています。誤差関数が0から1の範囲を動くと考えるとまさに「誤差」ですね。

昨日の記事では、
\begin{align}\mathcal{V}(R)=e^{\pi R^2}+\frac{1}{\sqrt{\pi}}\sum^{\infty}_{n=0}\frac{n!}{(2n+1)!}(2\sqrt{\pi}R)^{2n+1}\end{align}
までの進行を確認しましたが、被和数の\begin{align}\frac{n!}{(2n+1)!}\end{align}をどうやって処理してよいかわからず、悪戦苦闘しました。

ですが、半日にわたる試行錯誤の末、次の関数\begin{align}G(x)\end{align}の考察に帰着しました。
\begin{align}G(x)\stackrel{def.}{=}\sqrt{\pi}e^{\frac{x^2}{4}}\operatorname{erf}\left(\frac{x}{2}\right)\end{align}
この関数の級数の形からまあ求めるみたいな方針です。
ここで、\begin{align}\operatorname{erf}(x)\end{align}級数展開を考えたい。なので被積分関数マクローリン展開から、項別積分可を留意し、
\begin{align}\operatorname{erf}(x)=\frac{2}{\sqrt{\pi}}\sum^{\infty}_{n=0}\frac{(-1)^n}{n!(2n+1)!}x^{2n+1}\end{align}
がわかるので、
\begin{align}G(x)&=\sqrt{\pi}\left(\sum^{\infty}_{n=0}\frac{1}{n!}\left(\frac{x}{2}\right)^{2n}\right)\left(\sum^{\infty}_{n=0}\frac{(-1)^n}{n!(2n+1)!}\left(\frac{x}{2}\right)^{2n}\right)\\
&=x\sum^{\infty}_{n=0}\left(\frac{x}{2}\right)^{2n}\frac{1}{n!}\sum^{n}_{j=0}
\left(\begin{array}{ccc}
n \\
j
\end{array}\right)
\frac{(-1)^j}{2j+1}\end{align}
ここからは案外スムーズに進んだのですが、
\begin{align}f^{'}_n(x)\stackrel{def.}{=}\sum^{n}_{j=0}
\left(\begin{array}{ccc}
n\\
j
\end{array}\right)
(-x^2)^j=(1-x^2)^n\end{align}
とおくことによって、
\begin{align}G(x)=x\sum^{\infty}_{n=0}\left(\frac{x}{2}\right)^{2n}\frac{f_n(1)}{n!}\end{align}
なので、\begin{align}f\end{align}積分したらよい。
\begin{align}f_n(1)=\int^{1}_{0}(1-x^2)^ndx\end{align}
\begin{align}x\mapsto\sin x\end{align}と変数変換をし、
\begin{align}f_n(1)=\int^{\frac{\pi}{2}}_{0}\cos^{2n+1}xdx\end{align}
ここで、
parvan.hatenablog.com
を参照して、
\begin{align}f_n(1)=\frac{(2n)!!}{(2n+1)!!}=\frac{2^{2n}(n!)^2}{(2n+1)!}\end{align}
が得られましたんで、目標の級数
\begin{align}G(x)=\sum^{\infty}_{n=0}\frac{n!}{(2n+1)!}x^{2n+1}\end{align}
を得(!)題の式は
\begin{align}\mathcal{V}(R)&=e^{\pi R^2}+\frac{G(2\sqrt{\pi}R)}{\sqrt{\pi}}\\
&=e^{\pi R^2}+e^{\pi R^2}\operatorname{erf}(\sqrt{\pi}R)\\
&=e^{\pi R^2}(1+\operatorname{erf}(\sqrt{\pi}R))\end{align}
となった。こうして、APPIN予想及び命題が証明されました。

最後に
感動。

追記
相補誤差関数\begin{align}erfc(x)=1-\operatorname{erf}(x)\end{align}なるものがあるらしく、定義より\begin{align}\operatorname{erf}(-x)=\operatorname{erf}(x)\end{align}ということを使えば、
\begin{align}\mathcal{V}(R)=e^{\pi R^2}\operatorname{erfc}(-\sqrt{\pi}R)\end{align}
と表せます。こっちの表示の方が好きかも?

n次元球の体積の和が面白そう

確かこの前、\begin{align}n\end{align}次元球の体積を求めましたよね。ああこれでした
parvan.hatenablog.com
この時は特に何も思わなかったのですが、今日ふと思ったのは、\begin{align}n\end{align}次元球を全て和をとったらどうなるのだろう?」ということでした。今日は求める事が出来ませんでしたが、ちょっと惜しい感じでした。


以下のように\begin{align}\mathcal{V}\end{align}を定義します。

定義
\begin{align}\mathcal{V}(R)\stackrel{def.}{=}\sum^{\infty}_{n=0}V_n(R)\end{align}
ここで、\begin{align}V_n(R)\end{align}は半径\begin{align}R\end{align}\begin{align}n\end{align}次元超球で、\begin{align}n\in\mathbb Z_{\ge 0}\ ,\ R\in\mathbb R_{\ge 0}\end{align}

\begin{align}n\end{align}次元超球の体積はガンマ関数を用いて
\begin{align}V_n(R)=\frac{\pi^{\frac{n}{2}}}{\Gamma\left(\frac{n}{2}+1\right)}R^n\end{align}
と表せるので、\begin{align}\frac{\Gamma\left(\frac{n}{2}+1\right)}{\Gamma\left(\frac{n+1}{2}+1\right)}\to 0\ ,\ n\to\infty\end{align}より、\begin{align}\mathcal{V}(R)\lt\infty\end{align}です。
そして、偶奇別で級数を展開すると、
\begin{align}\mathcal{V}_n(R)&=\sum^{\infty}_{n=0}\frac{1}{n!}(\pi R^2)^n+\sum^{\infty}_{n=0}\frac{n!}{(2n+1)!}\pi^n(2R)^{2n+1}\\
&=e^{\pi R^2}+\frac{1}{\sqrt{\pi}}\sum^{\infty}_{n=0}\frac{n!}{(2n+1)!}(2\sqrt{\pi}R)^{2n+1}\end{align}
しかし、ここから先はまだよくわかっていません。超幾何級数かな〜とは思いましたが、やっぱり\begin{align}\sin\end{align}関係っぽい感じもしますし・・・。

追記:やっぱり面白かったです。
【やっぱり面白かった】n次元球の体積級数 - Integralerへの道

疑問

無限重三角関数はどうやって求めたらよいでしょう?今度やってみたいと思います

数学の議論をしたい方へ

最近見つけたのですが、数学の議論をしたいけどする場所がない!
そんな人のためのサイト
http://suseum.jp/gq
f:id:parvaN:20171115235549p:plain

積分のそこそこの良問解説


難易度も程良く高い、答えも簡潔で予想外。何より、解法がアクロバティック。

私は日々、このような問題に会えることを待ち望んでいるわけでありますが、今日、上記の条件を7割は満たす(少ねえ!)問題を見つけました。


9割:\begin{align}\int^{\pi/2}_{0}\log\sin xdx\end{align}
8割:\begin{align}\lim_{n\to\infty}\int^{\pi}_{0}|x^2\sin(nx)|dx\end{align}
7割(今日):\begin{align}\int^{\pi/2}_{0}\frac{1+\tan\frac{x}{2}}{1+\sin x}dx\end{align}

そうです。
\begin{align}\int^{\pi/2}_{0}\frac{1+\tan\frac{x}{2}}{1+\sin x}dx\end{align}
です。ていうかもっと良問あった気がするんですが記憶にございません。

それよりなんか汚くなりそうだなあと感じるでしょう。これがもしIQ1000ぐらいあったらどうなるんでしょうね。問題とみなすにもまだ早いと感じるのでしょうねきっと。IQ10000の世界を体感してみたいものです。


さて、真面目に考察しますか。

解説

\begin{align}\int^{\pi/2}_{0}\frac{1+\tan\frac{x}{2}}{1+\sin x}dx\end{align}

\begin{align}\sin\end{align}の加法定理より、
\begin{align}\sin x=2\tan\frac{x}{2}\cos^2\frac{x}{2}=\frac{2\tan\frac{x}{2}}{1+\tan^2\frac{x}{2}}\end{align}
が成り立ちますので、1加えると、綺麗に
\begin{align}1+\sin x=\frac{1+\tan^2\frac{x}{2}+2\tan\frac{x}{2}}{1+\tan^2\frac{x}{2}}=\frac{(1+\tan\frac{x}{2})^2}{1+\tan^2\frac{x}{2}}\end{align}
これを分母にして、分子を被積分関数の形になるようにして分母を打ち消す積分方法と例題解説 - parvaN’s blogを参照して、
\begin{align}\frac{1+\tan\frac{x}{2}}{1+\sin x}&=\frac{1+\tan^2\frac{x}{2}}{1+\tan\frac{x}{2}}\\
&=\frac{\tan\frac{x}{2}(\tan\frac{x}{2}+1)-(\tan\frac{x}{2}-1)}{\tan\frac{x}{2}+1}\\
&=\tan\frac{x}{2}-1+\frac{2}{\tan\frac{x}{2}+1}\end{align}
ここで、置換\begin{align}\tan\frac{x}{2}\mapsto x\end{align}とすると\begin{align}dx\mapsto\frac{2dx}{1+x^2}\end{align}積分範囲は\begin{align}\frac{\pi}{2}\mapsto 1\ ,\ 0\mapsto 0\end{align}
1以外を適用させて、
\begin{align}\int^{\pi/2}_{0}\tan\frac{x}{2}-1+\frac{2}{1+\tan\frac{x}{2}}dx=\int^{1}_{0}\frac{2x}{1+x^2}+\frac{4}{(1+x)(1+x^2)}dx-\frac{\pi}{2}\end{align}
ここで、\begin{align}\frac{4}{(1+x)(1+x^2)}=2\left(\frac{1}{1+x}+\frac{1-x}{1+x^2}\right)\end{align}なので、
\begin{align}\int^{1}_{0}\frac{2x}{1+x^2}+\frac{4}{(1+x)(1+x^2)}dx-\frac{\pi}{2}&=\int^{1}_{0}\frac{2}{1+x}+\frac{2}{1+x^2}dx-\frac{\pi}{2}\\
&=2\log(1+x)^{1}_{0}\\
&=2\log 2\end{align}
が分かりました。


で、これについて僕が何を言いたかったのかというと、被積分関数の割には不定積分が綺麗」ということです。まさに製作者はすごいと思います。定積分の場合、定数同士が打ち消されて綺麗な形になるのはあるあるなのですが、これの場合、被積分関数の割には、
\begin{align}\int\frac{1+\tan\frac{x}{2}}{1+\sin x}dx=2\log(1+\tan\frac{x}{2})+C\end{align}(\begin{align}C\end{align}積分定数
異常に綺麗です。実際、数3問題集を見てみればその差が歴然だということがわかるでしょう。

f:id:parvaN:20171114224237p:plain

こんな問題が、

f:id:parvaN:20171114224255p:plain

と、おいおい(苦笑)というような長さになってしまいました。

ζ(3)の積分表示の微妙な考察

さて、皆さんは本来の「微妙」の意味をご存知でしょうか。

今では「なんか微妙だね」とか

「微妙な空気になってしまった」とかって使われますよね。

でも実は本来の「微妙」の意味は小さい数字っていう意味らしいです。

















まあ嘘ですけど

ごめんなさいごめんなさい。本当に僕が言いたかったのは「少し良い」っていう意味です。昔、国語の先生が言ってました。

今日はそんなこんなで微妙な考察をしていきます。
以下のように非負整数\begin{align}n\end{align}に対し\begin{align}I_n\end{align}を定義します。

\begin{align}I_n:=\int^{\pi/2}_{0}x^n\log\sin xdx\end{align}

今日はなんとなく\begin{align}I_2\end{align}を求めたいので、
まず、\begin{align}n=0\end{align}から求めたいと思います。

\begin{align}I_0\end{align}
変数変換\begin{align}x\mapsto\pi-x\end{align}及び\begin{align}x\mapsto\frac{\pi}{2}-x\end{align}をすると、
\begin{align}I_0&=\int^{\pi}_{\pi/2}\log\sin xdx\\
&=\int^{\pi/2}_{0}\log\cos xdx\end{align}
をそれぞれ得ますよね。したら、\begin{align}\sin x\cos x=\frac{\sin (2x)}{2}\end{align}は当然でして、上記の\begin{align}\cos\end{align}の方の表示を使って
\begin{align}2I_0&=\int^{\pi/2}_{0}\log\sin(2x)dx-\frac{\pi}{2}\log 2\end{align}
ですから、\begin{align}x\mapsto\frac{x}{2}\end{align}としたら、はい
\begin{align}2I_0=I_0-\frac{\pi}{2}\log 2\end{align}
移項して
\begin{align}I_0=–\frac{\pi}{2}\log 2\end{align}
が分かった。さあ次!

\begin{align}I_1\end{align}
\begin{align}I_1\end{align}でも、同じように積分変数変換しますから、
\begin{align}I_1&=\pi I_0-\int^{\pi}_{\pi/2}x\log\sin xdx\hspace{15pt}\cdots(1)\\
&=\frac{\pi}{2}I_0-\int^{\pi/2}_{0}x\log\cos xdx\hspace{15pt}\cdots(2)\end{align}
が分かった、これについてはこれ以上の深入りはよします。理由は後で。

\begin{align}I_2\end{align}
\begin{align}I_2\end{align}の変数変換\begin{align}x\mapsto \pi-x\end{align}をしますと(1)より、
\begin{align}I_2&=\int^{\pi}_{\pi/2}(\pi-x)^2\log\sin xdx\\
&=\pi^2I_0-2\pi(\pi I_0-I_1)+\int^{\pi}_{\pi/2}x^2\log\sin xdx\\
&=-\pi^2I_0+2\pi I_1+\int^{\pi}_{\pi/2}x^2\log\sin xdx\end{align}
これまた変数変換\begin{align}x\mapsto\frac{\pi}{2}-x\end{align}としまして、(2)より
\begin{align}I_2&=\int^{\pi/2}_{0}\left(\frac{\pi}{2}-x\right)^2\log\cos xdx\\
&=\frac{\pi^2}{4}I_0-\pi\left(\frac{\pi}{2}I_0-I_1\right)+\int^{\pi/2}_{0}x^2\log\cos xdx\\
&=-\frac{\pi^2}{4}I_0+\pi I_1+\int^{\pi/2}_{0}x^2\log\cos xdx\end{align}
ですから、はたまた\begin{align}I_0\end{align}と同じ方法で、(計算省く)
\begin{align}I_2=\frac{\pi^3}{48}\log 2+\frac{3\pi}{7}I_1\end{align}
となるはずです。

いやあ、本当は\begin{align}\zeta(3)\end{align}が四重三角関数でも表されるということを使って、積分の性質が違う\begin{align}I_2\end{align}\begin{align}I_1\end{align}を駆使して解けるかなと思ったんですが無理でした(苦笑)